大学生になった理由は父との別れ
柿澤一二美
大学2年生になり、以前はオンライン中心だった大学の授業も
対面授業も増えてきました。
「どうして大学生になったの?」とよく聞かれます。
仏教学部200人弱同級生はいますが、社会人大学生は私1人のようです。
駒澤大学仏教学部に入学したのは、仏教の
「愛別離苦(愛するものとの別れ)」を経験したから。
会社経営者の父が亡くなったのは平成4年3月(享年63歳)、
ワンマン社長でしたが、バブルの影響を受け、経営もうまくいかない状況でした。
お酒を飲む量も増え、母に八つ当たりする父に、第一子出産をしたばかりの
私は余裕がなく、父に優しい言葉をかけることが出来ぬまま、
その日を迎えました。
今も覚えている父の声があります。
「元気か。もうおまえは親なんだから子育て1人でがんばらなきゃ
だめだぞ!」
電話の父はいつもと変わらないように思いましたが、その数時間後、
父は自らこの世を去りました。
その時から続いている私の自問自答、それは繰り返されています。
「どうして気づいてあげられなかったのだろう?」と
大学生になった今も、その問いかけは続いています。
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柿澤一二美(かきざわひふみ)男女4人のママカウンセラー