アンビリーバボーの話。
樋口智美
ウチのフランス人君とお出掛けすると、たまに面白い。
ちょうど道路工事中の道を車で通ってた時のこと。
片道通行のため、通行整理する人が片側の車を止めたり通したり。
そのたびに、『お待たせしてすみません』とばかりに
お辞儀してくれる。
それを見たフランス人君は、
『信じられん!絶対フランス人はできない仕事だ!!』とな。
そりゃそうやろ。あんたの国の人は、たとえ自分に非があっても絶対謝らんばい。
スーパーのレジだって、役所や銀行の窓口だって、カフェの兄ちゃんだって。
どんだけ人を待たせてようと、それはそれはさっき犬のウンチでも踏んづけたんか?ってくらい仏頂面で応対する。
そこへ行くと、日本なんて開口一番、お待たせしてすみません!だもん。
3年ぶりに日本に帰ってきたときに、違和感というかびっくりしたもんだ。
んま、ワタシからすると、車で国境を超えるということがアンビリーバボー。
窓越しにお巡りさんがジロジロ見るもんだから、悪いことしてないのにドキドキな小心者なのです。