似ているって良く言われますが



2021.02.12
寺崎慈子


主婦と生活社「草笛光子のクローゼット」より

アコガレニストのインタビューの時、私は女優の草笛光子さんが憧れの人だとお話しました。

だから、良く草笛さんに似ていると言われると嬉しいのです。

 

最近、小学館から彼女の本「いつも私で生きていく」が刊行されました。

奇跡の85歳と言われ、未だ美しく現役で活躍されていて最近はテレビのドラマにも出演されています。

でも、彼女がもう一回やりたい舞台があるそうです。

 

登場人物は老夫婦二人だけというイギリスの舞台で「請願―静かな叫びー」と言うタイトルの舞台です。

夫は右寄りの人、妻は社会派で、二人の思想や社会に対する関心の持ち方が全く違うことが分かります。

ある日、相手への疑問や不満、恨み、つらみが一気に噴き出し、妻は余命3か月であることを夫に告白します。

お芝居の終盤、死に向かっていると分かった時に彼女が言うセリフには、誰もが身につまされます。

 

 

    「宇宙から地球を見た宇宙飛行士は、自分の住む地球をとてもいとおしく、誇ら

    しく思って言うでしょう?  私も同じ。 でも私は宇宙飛行士と違ってもう二

    度と地球に戻れない。それだけになおさら地球がいとおしく、大切に思えるのよ。

    少なくても私がそこに生きていた間、地球は美しいままだった。

    汚れたり壊れたりはしなかった。地球が私から見えなくなる前に、それだけは確

    認しておきたいの。 振り返ったら大きなひび割れが次々と入って、毒ガスの中で

    砕け散っていたなんて言うことのないように、みとどけておきたいのよ」

 

草笛さんは、このセリフを言う時にいつも胸が一杯になって涙で目の前がゆらぐそうです。

    そして、今こそ言いたい言葉だと締めくくっています。

 

それを読んだ時に、以前よりもっと草笛さんが好きになりました。   

女優でこんな感性を持っている方がいるんだ~⁈と何回も読み返して、似ていると言われることが

益々嬉しく思われました。

   [人生後ろを振り向かない、前だけを見て歩きたい]と生きてきた彼女を見習おう~と思います。

        地球時計は11時59分を過ぎています。

    世界中の誰もが,人ごととは思わずに対策を講じないと間に合わないと思いませんか?


寺崎慈子

50歳のときに大病にかかり、入退院を繰り返す。回復後、与えられた命に感謝するとともに、「これからの人生は自分の好きなように生きよう」と心に誓う。 「自分が本当にやりたいことは何か」と自問自答した結果、“歌”と“織り”にたどりつく。 その後、シャンソン歌手と織物作家になり、両方の夢を叶える。 60歳のときに自宅を改装し、『アトリエ&かふぇ悠遊』をオープン。若い世代に食や健康に関する正しい情報を伝えるべく、さまざまなイベントや勉強会を企画・開催している。


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