昼間は働き、夜間は学校へ
川崎けやき
昼間は働き、夜間は学校へ。
人生で一番忙しかった数年のお話を少し。
29歳。車も売り払い
私は彫金学校に入学しました。
ジュエリーの作り方・デザイン・歴史や適性など、いろはを学ぶため。
週に5回、18時〜21時30分まで
夜間の社会人クラスでした。
男女半々20人くらいだったでしょうか。
仕事を終えてから
思い思いに集まってくるクラスメイトは
年齢も職業も経歴も様々。
大企業にお勤めする美女や
美大卒の美術の先生
彫金科を出て工房に勤務しながら
さらに高みを目指す20代ガールズ。
徹夜の配管工事をしながら学ぶ人。
大阪から一年の約束で勉強に来ている子。
会社経営の兄貴。(そう呼んでいた)
いろいろな人たちが毎日集まって来ましたね〜
月曜日〜金曜日、
毎日仕事を終えてからの3時間半の学びは、
座学はもちろんのこと実際に作業をしながら
ジュエリーメイキング(彫金)の基本技術を学ぶというスタイルでしたので、
課題に集中する時間はあっという間。
のろまな私は
いつも時間が足りないほどでした。
アーティスト特有の感性を持っているクラスメイト達はいつも
“どこかにオモシロイ事はないだろうか” と無意識に探しているようなところがありましたね。
どこか風変わりで楽しい仲間ばかりでした。
『今日、近所でかわいい犬に会ってね、名前を尋ねてみたら、外国人の飼い主さんが「いぬや〜しゃ!(犬夜叉)」って答えたんだよ。
「え?」「いぬや〜しゃ!」
「I’m sorry?」「いぬや〜しゃ!」
「Excuse me?」「い・ぬ・や〜しゃ!」って
問答になったよ。…犬夜叉って何?』
というような
私がぽろっと放った些細な話さえも逃しません。
淡々とした語り口で繰り返しシェアし
かつ何年経ってもそのことを覚えているような人たちです。
…話が逸れました。
おかげで学校に行くことの楽しみも倍増でした。
仕事を終えた頭を切り替えて課題に取り組みつつ、他愛のない話で繰り返し笑う。
毎日三時間半の夜間クラス
しかも皆、仕事ごとを終えてからの授業にもかかわらず、出席率は96%を超える驚異的なクラスでした。
帰宅すると 22時半すぎ
翌朝は 6時20分に家を出て仕事へ。
夜中に課題の続きをしようとして
ぎゃ〜っ!と
ダイヤモンドを絨毯にぶちまけた事も。
週末は疲労で夕方まで目覚めない事も多々。
いろいろありましたが
かなり濃密で充実した日々でした。
自分の意思で決定し学ぶ。
この原動力は計り知れないものがありますね。
振り返ってみると
17〜18歳で将来進むべき「道」を決める事は
私には到底難しいことでしたが、
✴︎経験をもとに軌道修正することは可能。
✴︎経験は自信を与え「私はできる!」思わせてくれる。
✴︎経験は次のステージで必ず役立つ。(無駄にするな)
今ならこれらの事を胸を張って言えます。
だから、何をやってみてもいいんだよ!と。
昼間のお仕事については
次回(こちら→★)お話ししますね!
またお会いしましょう。
川崎けやき
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