Bitchな私にバイバイ②



2020年12月7日
桑原恵美


NICUに入院中。生後1ヶ月くらいです。

 

産後ドゥーラの桑原恵美です。

 

『Bitchな私にバイバイ(→CLICK)』の続きです(やっと、笑)

 

所謂「障害児」を授かると、
確実に捨てなければいけない思考があります。

それは「他人と比較をすること」

次男の疾患の場合、
確実に、周りの子よりも成長が遅く、
確実に、育児書に書いてある通りには成長せず、
等々でした。

そして、症状に合わせていろいろな療育機関(成長を促す支援をしてくれる教室的なところ)に通うのですが、
次男の場合は複数の症状の合併症だったので、
いろいろな機関に通いました。

中でも、ろう学校のプログラムはしっかりと確立されており、
素晴らしいものでした。

ろう学校は、聴覚障害のある子が通うわけですが、
次男のように重複障害の子もいれば、
聴覚障害のみのお子さんもいます。

そうすると、特に聴覚障害のみのお子さんに比べ、
遥かにできることが少ない、というか、比較すると、何もできない に等しかったんです。

それでも、聴覚障害のある子とどうやってコミュニケーションをとるのかもわからないし、
今後、どうやって【言語】というものを習得させてあげられるのかもわからない。

なので、必死で通うよう努力しました。

しかし、体調が安定しないので、全然通えない
(3歳の冬までは、毎年冬は、しょっちゅう生死を彷徨っていました)。

たまに行けても、ずっと泣いてて抱っこでどのプログラムにも参加できない。

私は何度も泣きました。

 

さて、何の涙だったでしょう?

何のために私ははるばるろう学校まで行ってるのか?
辛い思いをするために、何で行かないと行けないのか?
何でこの子はできないの?
何で私がこんな人生?
etc…

人間の感情って、奥深いですよね。

私の涙は、たぶん、根本は、思い通りに行かない悔しさだったと思います。

じゃあ、思い通りってどういうのが思い通りだったのか?

それは、Bitchな頃の私ならではで(笑)
この時の場合は、「少しでも他の子よりもできてほしい」です。

でもそれって、私のエゴをわが子に押し付けているだけであり、
先生方からは、「今の彼を見て!今の彼を!」と何度も何度も言われ、
他人との比較から彼が得るものは何もないということを徹底的に教わりました。

 

私はそれまで、他人と自分を比較して、
他人に対して優越感を得ることで自分を満足させていました。

なので、果てしなく続く不満足感・・・

だって、自分より上だ、って思う人は永遠にいるので。

なので、優越感を感じる一方、
実は、劣等感も感じていたわけです。

なので、実は苦しかったんだと、Bitchな私にバイバイして気付けました。

(かなり長くなってしまった・・・つづく、笑)

 

 


桑原恵美

一部上場企業で、経営企画系やM&A関連の業務などに携わり、長男を出産後も共働きでかなりハードなワーキングマザーだった。しかし先天性疾患がある次男の出産を機に思い切って退職し、子育てに専念していた中で「産後ドゥーラ」の存在を知る。 これは、産前産後の心身共にセンシティブな母親に寄り添い、支える仕事。 赤ちゃんのお世話はもちろんのこと、料理や洗濯などトータルな家事、上のお子さんのケア、そして母親の心のケアなど、ジャンルの垣根なくサポートを行う。 前職では家で仕事の話をしたことはなかったが、今は子どもが話を聞きたがる。 クライアントだけでなく私の家族も喜んでくれるのが、働く原動力になっている。



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