「低頭」とは?
内野順子
こんにちは。福岡の葬儀司会者&終活カウンセラーの内野順子です。
浄土真宗のご葬儀に参列されると、「白骨の御文(ご文章)」をご導師がお読みになるのを見ることがあるかと思います。
これは、浄土真宗の第8世門首、蓮如上人が布教のため、教義を消息(手紙)の形で分かりやすく説いたものの一つで、このお手紙はのちに纏められたものだけでも80通ほど、その他のものを合わせるとその倍以上あると言われています。
特にこの「白骨の御文(ご文章)」は有名で、人の命のはかなさや、この世の無常さを説いたものです。
この方が蓮如上人。
室町時代、他の宗派などの影響で衰退しかけていた浄土真宗を再興させ現在の本願寺の礎を築いたことから、「本願寺中興の祖」と呼ばれています。当時としてはご長寿で84歳まで生きておられたそう。 で、この「白骨の御文」を導師がお読みになる時は、「低頭」をするのが習わしとなっています。
が、最近はこの「低頭」の意味を知らない方がとても多いのです。 なので、式の前にご説明もするのですが、いざその時になってもやはり頭を下げない。 「ご低頭ください」と申し上げても皆さんそのまま。 もはや死語に近いのでしょうか?なので最近は「頭をお下げください」と言ってます。
ちなみに、この「白骨の御文」の中に、人の命についてのこんな一文があります。
「我や先、人や先、今日とも知れず、明日とも知れず」
そうですよね。だから、悔いのないように日々生きなくちゃ!
ご葬儀の中に垣間見る人と人との絆や心温まるエピソード、ご葬儀の知識やマナー、終活の基礎知識
を綴った私の著書「また、いつか。葬儀司会者が見た人生・愛・終活」好評発売中です。
Amazon
楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/rb/17078166/
など、各ネット書店でもお求めいただけます。