早く覚えて一人前に



2020年3月9日
川崎けやき


早く覚えて一人前に。

人生で一番忙しかった数年。
…その続きをちょっと。
今日はお仕事についてのお話です。

『昼間は働き、夜は学校に通います。』
『これから勉強をしてジュエリー作家になります。』

メラメラと燃える上がる炎が
眼底に写っているかのような
ちょっと危うい雰囲気の29歳。

そんな私を
よくぞ採用してくださったのは
ある企業の病院内にある健診センター。
いわゆる人間ドック施設でした。

お医者さんと看護師さんと
企業の社員さんとの中で
全く新しい医療の世界に足を踏み入れた私は

昼間は医療知識や用語を学び、
夜間はジュエリーのいろはを学びました。

じきに、私の瞳の奥には炎に代わって
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が飛蚊症のように付き纏い始めました。
※目の前に「黒いものがとぶ」ことを眼科では飛蚊症といいます。蚊が飛んでいるように見えるという意味で。


がしかし
前職で鍛えられた精神力と
未知の世界へと突進する
底知れぬパワーに背中を押されて

『早く覚えて一人前になりたい!』(またこれ。)

がむしゃらに突き進むのでした。
29歳の脳みそには

『私はまだまだ大丈夫!』(なはず!)という

徹夜で遊んだ体力の記憶が鮮明に残っているのでしょうね。できるんです!

朝6時20分に自宅を出るのは大変でしたが、
一緒に採用された20歳の女の子、Oちゃんと
ときに昭和っぽく…ゆとりゼロで頑張りました。

Oちゃんは私より
約10歳ほど若かったのですが
真面目で頭の回転が早く
さらにコミュニケーション能力が高く
面白い事を言っては
雰囲気を和ませてくれる人でした。

素晴らしい同期Oちゃんのおかげで
私まで便乗方式で
職場にすーっと溶け込むことができたのです。

数ヶ月後には

『けやきちゃん、今日も学校?いってらっしゃ〜い!』
『この箱、工具箱?重いね?電車でぶちまけないようにね?』
『あなた、自宅と病院と学校の往復だけでは、いい人もできませんよ?』(優しい先生のご助言)

看護師さんやお医者さんに叱咤激励していただき17:00に職場を出る。
そんな日々を送れるようになりました。

本当にありがたいことです。

そしてちょっと思い出しました。
その企業のラグビー部は
トップリーグで常に優勝争いしている
強豪だったのですが、
毎年二度ほど健診にやってきていました。

『今日はラグビー選手の受診者です。』
と関連各所にお知らせするのを忘れて
叱られた事もありました。

アスリートは身体能力の違いから
健診の数値や結果が
一般人と
掛け離れている事もあるのです。

予めお知らせしないと、
結果を確認する医師がビックリするんですね〜。


2019年のRUGBBY WORLD CUP 日本大会の
あの感動を、当時の選手たちに教えてあげたい
今、そんな気持ちです。(は?)

…また話が逸れました。

こうして、この健診センターには
私がジュエリーデザイナーとして
独立を決心するまで、
4年もの間、働かせて頂く事となったのでした。


・信頼関係をしっかり築くこと。

・その努力を自らすること。
・そして感謝の気持ちを忘れないこと。

そのためには

✴︎与えられるだけでなく仕事は自分で探して見つける。(前職での学び)
✴︎自分の仕事は責任を持って全うする。(ハンコぺたり)
✴︎疑問に思ったら、まず自分で調べ、考える。

毎日の仕事において
このことを心がけて日々積み重ね
徐々に信頼関係を築き上げてきたように思います。

一見、遠回りのように見えて
すべてにおいて一番大切なこと。
それを教えて頂いた大きな4年間だったということなのです。

(✴︎夜間の学校についてのお話はこちら→★

 

皆さん、またお会いしましょう。
川崎けやき
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Zelkova.K FINE Jewelry KEYAKI KAWASAKI
Website…www.zelkova-k.com
Instagram…@zelkova.k_fine_jewelry

 


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川崎けやき

大学を卒業し一般企業に勤めるものの、約半年で転職。転職先は服装や髪型など身だしなみについての規定が厳しい会社で、常に統一美を求められた。しかしせめてもの自己表現として、お気に入りの指輪をひとつ身に着けていたという。そんな中、お客様との接客中に受けた一言に感銘を受け、ジュエリーデザイナーを志すようになる。4年間、働きながら夜間のジュエリー専門学校に通うために、国の助成金も活用した。しっかりと技術を身に着けた後は、友人から結婚指輪のデザインなどを依頼されるようになる。やがてその評判は人づてに広がり自身の名「けやき」の学名から「Zelkova.K(ゼルコーバ・ケイ)」というブランドで独立。都内百貨店でのイベントやギャラリーでの展示販売も多数開催(現在は完全紹介での制作のみ)。ご主人と5歳の息子の3人家族。



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