スニーカーの妖精



2023.02.26
雨宮睦美


ちゃんと歩けない!

5年くらい前から痺れとか痛みとか足にいろんな不調が出始めて、ひどくなるとうまく歩けない!→いつのまにか治った!というのを繰り返してきました。それが、この1年は治るよりむしろひどくなり、長い距離歩けなかったり、短い距離でも足を引きずったり。街中で立ち往生して、もう這って移動しようかなと思い詰めたこともあるし、見ず知らずの方に「大丈夫ですか?ひとりでおうちに帰れますか?」と声をかけていただいたこともあります。
そこまでひどくないときも、脚は常に木彫りの人形か、出来の悪いロボットみたいな感覚で、腰から下がバキバキのガチガチに固まっているのです。
 
運動不足で座りすぎ、それは確かだけどそんな人は、山のようにいますよね。腰だ股関節だ、手術の後遺症だ、薬の副作用か、いや難病だ?調べると原因も複数ありそうだとわかったのですが、そこを追求しても仕方ないので、どうしたら回復するかを考えることにしています。
 
脳神経内科では年に1度MRIのチェックを受けつつ、いいと聞けばいろんな治療院に通い、鍼もマッサージも様々な機械も試しました。今は月に2度整体と整骨院、週に1度のパーソナルトレーナーによる筋トレに加えて、昨夏から歩行専門のジムにも通っています。
 

Walkey

歩行専門のWalkey。ここのユニークな点は、オリジナルのデバイスをレンタルして、家で毎日セルフトレーニングを行い、2週間ごとにスタジオでトレーナーに見てもらう、というシステムです。その人の状態にあったプログラムを組んでくれて、無理ない範囲でちょっとずつ鍛えていきます。さらに3ヶ月に1度だったかな、歩行チェックとして、ここまでの変化も細かく確認してもらえます。立ったときの重心や、足の圧力のかかり方、歩いたときの姿勢、歩幅、足指の状態など、画像と数値で記録していくため、変化が可視化されるのが励みになります。
 
私は歩けなさ加減がドン底のときに思いきって入会したので、最初はできないことだらけでしたが、だんだんデータが改善していくとうれしくて、また次を頑張れる、というよい循環を味わっています。
 

ブラブラ体操

さらに、10日くらい前かな、突然閃いて、自分で体操を考案したのです。「全身ブラブラ脱力体操」という変な名前です。動きはもっと変で、とても人前では披露できません。立った状態で手足や腰の力を抜いて、ぐにゃぐにゃブラブラ、思うまま体を振り回します。顔も緊張しないように口を半開きにして行います。完全に頭のおかしい人になります。
 
これが!嘘みたいに効果的でした。これをやってからストレッチすると、身体が柔らかくなったのが実感できるし、歩きもスムーズになります。固まってきたな、ずっと同じ姿勢だな、と思うときに1日何度もやるようにしています。
 

妖精さん踏んづけてごめんなさい

コツコツ続けた日々のトレーニングと自己流体操の成果で、25日の歩行チェックは高評価をいただけました。浮かれていたらトレーナーが「あとは靴ですね。かかとが潰れているのはいけません!」え!確かに私のスニーカーのかかと部分は、内側に折れて潰れています。歩く時にはいつも、かかとを踏まないよう気をつけていたのに?「履くとき、脱ぐときに踏んでいませんか?」あー!踏んでる踏んでる、うまく履けなくて苦労している!これNGで、靴にも悪いし、そんな靴で歩くと正しい歩行を妨げるそうです。
「靴のかかとには、小さな妖精が住んでいるらしいですよ。それを潰してしまわないように!」皆さんも気をつけてね。
 

雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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