絹の靴下



2023.03.23
雨宮睦美


時代の趨勢だとは思ってたけど、そこまでの落ち込みだとは!ストッキングの供給量が、この30年で10億足から1億4,200万足に減っているのだそうです。ヤフーニュースから一部引用します。

ストッキングはマナー?変わる意識 かつての「必需品」、激減の理由【時事ドットコム取材班】

https://news.yahoo.co.jp/articles/b5557c8564dcfab0224844809a331c7b9da135d3?

「ストッキング離れ」-。そんな言葉がSNSで話題となっているのが目に留まった。ストッキング・タイツの国内供給量(輸入品含む)は、実は全盛期の10分の1に激減している。ファッショントレンドや仕事服の変化の影響なのか。取材を進めると、時代の移ろいとともに女性も男性も、身に着けるものに対する意識や価値観が変わりつつあることが見えてきた。(時事ドットコム編集部 川村碧)

 ◆全盛期は80年代  日本靴下協会やメーカーによると、ストッキングとタイツの国内供給量は1980年代後半の10億足がピーク。しかし、2015年は3億1500万足、21年は1億4200万足にまで激減している。総務省の家計調査でも2人以上の世帯の年間支出額は01年の1255円から21年は282円と落ち込んだ。人口減少の一言では説明できないほど、消費が減った理由は何なのだろうか。  

大手メーカーアツギの井上優哉開発本部長は「86年に男女雇用機会均等法が施行されるなど、80年代は多くの女性が世の中に出てきていた。仕事の制服やマナーとして着用することも一般的だった」と語る。  

総務省労働力調査によると、働く女性の数は80年以降増えており、生産年齢人口(15~64歳)の22年12月の就業率は80年比で22ポイント上昇の72.5%だった。消費動向などを分析する野村総合研究所の松下東子氏は「働く女性の増加とストッキングの売り上げの減少は逆行しているように見えるが、2020年の女性雇用者を産業別に見ると、約4人に1人は医療・福祉系で、卸売業・小売業や製造業が続く。働く女性の母数は増えている一方で、スーツを着てパンプスをはく職業ではない割合も多く、オフィス勤務の人でも服装のカジュアル化は進んでいる」と指摘する。  

また、大手メーカーグンゼの担当者によると、ファッショントレンドの変化も大きいという。「短い丈で足を見せるファッションだと売り上げは伸びるが、ここ数年は長い丈が流行している。靴下を合わせたり素足にサンダルをはいたりする人も多くなった」と背景を説明する。さらに20年からは、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけた。コロナ禍で外出機会が減り、21年は19年比でほぼ半減。グンゼの担当者は「テレワークとなり、身に着ける機会がなくなった上、冠婚葬祭や式典などフォーマルな場面が減った」ことが要因とみている。

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以上引用終わり。

パンティストッキングっていう名称からして、ちょっともう勘弁してくださいって言いたくなりますが、かつては、穿いていないと会社で怒られたんですよね。信じられん。今でも企業によってはナチュスト(肌色のうっすいストッキング)以外認めないところが残っているかもしれません。

私のいた業界はそういうのはなかったけど、たぶん90年代に入ってもしばらく必需品として購入していたと思います。

そのうち、「生足」ブームが来たりして、ペディキュアを塗ってるのにストッキング?サンダルから見えるつま先にストッキング?っていうのがとてもカッコ悪いことだという認識が広がりました。私は色がなまっちろいので、ミラノの日焼けした筋脚マダムみたいには到底なれず素足だと見た目がなんか気持ち悪いし、あと真夏以外はすーすーして冷えるということもあり、冬はタイツ、春秋は網タイツ、という作戦を取ってきました。

そうこうするうちに空前のスニーカーブームで、もうナチュストにパンプスなんか見かけなくなり、とどめはコロナです。出社しないのにストッキング穿く人なんかいないですし、オンラインの画面には映りませんから。。。

アツギが出してるこのブランドを見るたびに、ああ、アナグラムで作ったんだね、なんか社運をかけて頑張ってるんだろうなあと、勝手に胸が痛いです。でもアスティーグっていう名前はどうなんだろう。

これだけ減ったら、もう今後は強盗するときにかぶってやろうとする人もいなくなるでしょうか。

https://www.facebook.com/mutsumi.amemiya/

 

 

 


雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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