歩きスマホはおやめください



2023.06.02
雨宮睦美


もうスマホの支配から逃れられない。ハッと気づけば電車内、眺めてない人はほとんどいませんね。いるとすると寝てる。大事なメールや乗換案内、必要に迫られて見ている場合もあるかもしれないけど、恐らくゲームとか動画とかSNS、不要不急のコンテンツがメインだと思う。そしてそういう方々はかなりの確率でイヤホンもしているので、もはや体はここにいるけど、外界は何も見てないし聞こえていない。これってちょっとしたホラーだなあ。
 
電車の中はまだいいんです。危ないよーって思うのは道を歩きながらやエスカレータ、もっと言うと階段です。ラッシュの駅で階段の昇降中に画面を見ている人が、とても多いです。私は自分の脚の調子が今一つなので、階段には特に全力を集中させているのですが、健常そうな人はたいてい歩きスマホです。周りがよく見えないし聞こえない状態で、人混みの中を自動的に進んでいるのです。怖すぎる。
 
では空いている時間ならいいのか?駅でなければいいのか?ということも考えてみましたが、画面に気を取られて注意散漫になることには変わりなく、やっぱり立ち止まって見た方がいいですよね。初めての場所など、つい地図を確認したくなってしまうので、私は脇に退いて通行の妨げにならないところで、止まってから見るように心がけています。いや、歩きながらだとちゃんと見られない、というべきかもしれない。自分が動いている時にスマホ画面を見るのって難しくないですか?
 
これはスマホだけじゃないな。例えばペットボトルの水。歩きながら飲むことが私はできない。アイスクリーム食べながら、も無理。別にお行儀がよいわけではなくて、不器用なだけかも。
マルチタスクをこなしていくこと自体はいいのです。仕事してるときに不自由を感じることはありません。脳を使って一度に複数のことをするのは平気だしストレスを感じない。体を動かしているときの「ながら」が弱点なのかもしれません。こうなると運動神経の問題でしょうか。
 
そうだ、そういえば私、ピアノはかなり弾けるほうなのに、弾き語りができないんですよね。歌おうとすると手が止まる。ダンスが苦手なのもこれだな。

雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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