失敗しないジュエリーリモデル(ジュエリーリフォーム)



2021.03.29
青山陽子


こんにちは。 

前回は、想いのこもった、ストーリーのあるジュエリーを、「受け継いでいくジュエリー」として是非身につけ、そして次世代に繋いで欲しいというお話をさせて頂きました。

ただ、想いのあるジュエリーでも、「デザインが古くて身につけられない」などの理由で、タンスに眠ったままのジュエリーも多くあるのが現状だと思います。

今日は、そんなジュエリーは是非「リモデル」をして蘇らせて下さい!というお話をさせて頂きます。

具体的にどのようにしたらいいか、の前に「ジュエリーリモデル」という言葉についてお話させて頂きますね。

一般的には「ジュエリーリフォーム」とおっしゃる方の方が多いかと思います。

実は「リフォーム」というのは、例えば住宅でいうところの「キッチンのリフォーム」とか「バスルームのリフォーム」とか、ある一部分に対して手を加えることを言うため、海外では「ジュエリーリフォーム」とは言いません。

ジュエリーの場合は、フォルムから全て変わってしまう、いわゆる「作り替え」になることも多いので、「ジュエリーリモデル」や「ジュエリーリメイク」という言い方をします。

 

約10年前に、ジュエリーリモデルをきちんとお客様にアドバイスが出来る、実務経験重視の資格制度が出来たのですが、その資格も「ジュエリーリモデルカウンセラー」と名付けられています。
(私も初年度に1級認定をうけ、活動を評価して頂きまして、資格試験の面接官などを仰せつかっております)

ただ、まだ「ジュエリーリモデル」という言い方が浸透していないので、検索対応などの関係で、私も含めて「ジュエリーリフォーム」という言葉を使うこともありますので、「リモデルとはリフォームのことだ」ということを是非頭に入れておいてくださいね。

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ジュエリーリモデルの成功のポイントをお話します。

それは「ひとつのジュエリーだけデザインを変えるのではなく、お手持ちのジュエリーをトータルで見直す」ということです。

つまり「使っていない多数のジュエリー」→「活用できる少数のジュエリー」にすること!

何故かというと、たとえひとつのジュエリーが使いやすくなったとしても、他に使っていないジュエリーがたくさんあれば、「全部のジュエリーをちゃんと活用できていない」という”ストレス”は消えないからです。

このことが、”ジュエリーをときめきながら使う”ということを妨げてしまいます。

例えば、たくさんのお洋服があるのに、いざという時に着る服がない・・・というのは、着ていないたくさんのお洋服があるからですよね?

断捨離をすれば、スッキリとして次に何が必要なのかが分かる、だから思いっきり断捨離が必要なのですが、残念ながらジュエリーはお洋服のように思い切って処分する(捨てたり人にあげたりする)ことが出来ません。

なぜなら、素材に価値があるからです。

では、どうしたらいいのでしょうか?

ジュエリーのリモデルは、例えばダイヤモンドを足したり、地金の土台を作り替えたり、お値段はそれなりにかかる場合も多いです。

その際に、今後全く使わないだろうジュエリーの地金や、ダイヤモンドなどの宝石は、リモデルするジュエリーに活用できるかもしれませんし、地金(特に金地金)が高騰している昨今、思いがけずお高くお下取り出来る場合もあります。

それをジュエリーリモデルの資金にすれば、ご負担を抑えることも可能なのです。

 

では、具体的にどのようにジュエリーリモデルを進めたらよいのでしょうか?

大切なのは「仕分け」の作業です。次回はその「仕分け」についてお話させていただきますね。

 

 


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青山陽子

大学卒業後、大手の宝飾メーカーに入社。10年にわたる銀座本店勤務を通じ、宝石やジュエリーの奥深さに触れ、また顧客ニーズの多様さを実感する。その後、独立し、港区東麻布にてジュエリーショップ『青山宝飾』をオープン。個々のお客様のご要望やライフスタイルに合わせた、丁寧なサービスを心がけている。 オーナー業に加えジュエリーの専門家として、様々なメディアを通じての情報発信、コラム掲載、セミナー講師など、その活動は多岐にわたる。今後は他業種との交流などを通じ、ジュエリーの魅力を新しい形で発信していきたいと考えている。


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