知らないと怖い金属アレルギー(1)



2021.04.27
青山陽子


かゆみが出たら気をつけて

こんにちは。青山陽子です。

 

汗をかく季節になりましたね。

今日は、意外と誤解の多い「金属アレルギー」についてお話したいと思います。

ジュエリーを身に着けていて(ちょっと、かゆいな)と思うこと、あるかと思います。

もしかしたら、それは金属アレルギーかもしれません。

でも、(今までずっとジュエリーを着けてきたけど、こんなことはなかったわ。だから金属アレルギーじゃないんじゃないかな)と思ってしまう方も多いのです。

でも、それは誤解です。

前日まで普通にジュエリーをつけていても、実はある日突然金属アレルギーになってしまうこともあるのです。

そう、花粉症と同じですね。

 
 
【そもそも金属アレルギーって何なの?】

普通、金属に触ってもアレルギー反応をおこすことはありません。

ただ、汗などで金属が解けてイオン化し、それが体内に入ってたんぱく質と結合すると、本来持っていないたんぱく質に変化します。

それを身体は「アレルギー原因物質」として「感作」してしまいます。

「感作」というのは、身体が異物と認識して、次回の侵入を防ぐために「記憶」することを言います。

そして次に同じ金属を肌につけたときに、アレルギー症状を起こしてしまうのです。

 
 
【金属アレルギーって生まれつきの体質なの?】

金属アレルギーは生まれつきの体質ではありません。

金属アレルギーになる人は年齢、体質も様々。非常に個人差が大きいです。

アクセサリーやジュエリーをつける機会の多い女性の方が割合が多いとはいえますが、原因になる物質はそれだけではありません。

例えばベルト、時計、メガネのフレーム、下着や衣類の金具、携帯電話、歯の詰め物、化粧品や化粧道具等々、日常生活の中で原因物質はたくさんあるのです。

 

また同じ人でも、体調の変化によって症状が出るときと出ない時があります。

一般的に、発症が20歳前後の女性に多いのは、ピアスの穴を初めて開ける場合が多いからだと思われます。

ピアスは皮膚に穴をあけるため、金属が直に体液にさらされるため、反応が起こりやすいと言えます。
 
【どうして急に金属アレルギーになってしまうの?】

実は若い方だけではなく、40代の女性にも金属アレルギーを発症する人が多いというデータがあります。

その理由ははっきりしませんが、おそらく長時間にわたるピアスやネックレスなどの装飾品の装着や、金属粒子を含んだ化粧品を長年使用してきたため、身体が徐々に異物として記憶されてしまったのではないかと思われます。

 
金属アレルギーは「遅延型アレルギー」と呼ばれ、物質に接触してすぐに症状が現れるわけではないので、誰でもある日突然発症する可能性があります。
だからとっても怖いのです。

では、具体的にどんな金属がアレルギーになるのか、またどのように対処したらいいのか、次回お話したいと思います。

 


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青山陽子

大学卒業後、大手の宝飾メーカーに入社。10年にわたる銀座本店勤務を通じ、宝石やジュエリーの奥深さに触れ、また顧客ニーズの多様さを実感する。その後、独立し、港区東麻布にてジュエリーショップ『青山宝飾』をオープン。個々のお客様のご要望やライフスタイルに合わせた、丁寧なサービスを心がけている。 オーナー業に加えジュエリーの専門家として、様々なメディアを通じての情報発信、コラム掲載、セミナー講師など、その活動は多岐にわたる。今後は他業種との交流などを通じ、ジュエリーの魅力を新しい形で発信していきたいと考えている。


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