知らないと怖い金属アレルギー(2)
青山陽子
こんにちは。青山陽子です。
前回のブログ「知らないと怖い金属アレルギー(1)で、金属アレルギーとは何かということをお話させて頂きました。
ここではもう少し具体的にその対策についてお話をしたいと思います。
【どんな金属がアレルギーになるの?】
金属アレルギーを起こしやすい金属としては、ニッケル、クロム、コバルト、水銀などがあげられます。
チタン、金、銀、プラチナなどはアレルギーを起こしにくいと言われています。
価格の安いアクセサリーにはニッケルが使われていることが多く、一般的なジュエリーよりも注意が必要です。
お客様の中には、「金やプラチナならアレルギーにならない」と思っている方もいらっしゃいますが、これは間違い。
銀や金、プラチナなどでもアレルギー反応を起こす場合ももちろんありますし、ホワイトゴールドなどの仕上げメッキの下地にニッケルが使われることもありますので、安心とは言えません。
また、歯科治療などで詰め物に水銀が使われることもありますので、これも要注意。
昔の治療では良く使われていた素材ですので、時間が経ってからでも出来れば影響のないセラミックなどに変えておくと安心ですね。
【アレルギーにならないためには?】
一度金属アレルギーになってしまうと、ほとんど一生その体質は変わりません(どんどん重症化することもあります)。
残念ながら、薬でアレルギーそのものが治るものではないのです。
ただ、注意すればアレルギーになる可能性を少なくすることは出来ます。
- アレルギーになりやすい金属を出来るだけ避ける(成分の分からない安価なアクセサリーはつけない)
- 夏やスポーツ時など、汗をかく時には出来るだけジュエリー等も外す(装着時に汗をかいたら直ぐに拭く)
- 初めてピアスホールをあける場合は、汗をかきやすい季節を避け、ファーストピアスは影響の出来るだけ少ない純チタン製やセラミック製のピアスをしばらく使用する
いずれにしましても、まずはその人がどの金属に反応するかを見極めることが最初の一歩です。
【金属アレルギーかどうかをチェックするには?】
どの金属に反応するかが分かれば、日常生活の中でその金属との接触を避けることが出来ます。
(これは食物アレルギーの対処法と同じ考えですね)
チェック方法としては、皮膚科で「パッチテスト」という検査を受けると、その反応によってアレルギーを起こす金属が分かります。
(ただ、反応がすぐに表れない場合もあるため、100%結果を信用できないところが難しいところですが)
アクセサリーやジュエリー装着時だけではなく、日常生活の中で痒くなったり赤くなったりして違和感を覚えたら、原因を見極めるためにすぐに使用をやめて下さいね。
そして重症化する前に、早めに皮膚科を受信し、原因を見極めることが大切だと思います。
【金属アレルギーになったら、もうジュエリーは着けられないの?】
ジュエリーに関して申し上げると、素材が金属ではないものもたくさんあります。
パールや天然石、琥珀や水牛なども魅力的な素材です。
デザインや使用する金具などを工夫すれば、日常で楽しめるジュエリーはたくさんありますので、アレルギーでお悩みの方がいらしたらぜひご相談ください。
金属アレルギーに対して正しく理解し、ジュエリーを日々楽しく身につけることが出来れば嬉しいですね。