みんな可愛い赤ちゃんだった
寺崎慈子
私は土曜日は、毎日行っている体操をお休みします。
何故なら、安住紳一郎の番組を見たいからです。彼が、みっともない姿になろうとも、ゲストのアスリートの方の競技を、真剣にやってみる姿を見るのが好きだからです。
そのあと、「サワコの朝」をみます。今日のゲストはニューヨークで活躍されている西川悟平さんでした。彼は
「ジストニア」という病気で7本指で弾くピアニストなのです。でも、彼は「右手は5本、左手が2本も動く!」と
逆境をプラスに変える方です。
恩師に見いだされてニューヨークで活躍するようになる話も感動的ですが、なにより自分の部屋に強盗が入った時
の彼らとのやり取りが印象に残りましたね~
彼は「どうして彼らはこうなったんだろう?」と強盗二人の幼児体験に興味を持ったそうです。そして、その通りの質問をします。
一人は「父親は虐待、母親はアル中で、二人に捨てられ、ホームレスになった」と答えます。もう一人が「今日は僕の誕生日なんだ 」と言うのでピアノでハッピーバースデーを弾いて上げると、彼がピアニストと分かって2時間のライブをやる羽目になりましたしたが、彼らは何も取らずに「部屋の鍵は閉めておけよ!」と言い残して去って行ったそうです。
最近 話題作「すばらしき世界」を観ました。
元ヤクザが、出所してから真面目に生きようとする時、彼に当たる社会の冷たさ、人の優しさ、復帰の難しさなど、人間の心に問いかけてくる秀作です。
その中で「虐待を受けると脳に傷がつき、あんたのようにすぐカッとなったり暴力をふるうようになるんだ!」という台詞がありました。
今、コロナ禍の中、虐待を受けている子どもが多くなっていることが伺えます。
イライラする親の気持ちも分かります。でも自分のイライラのはけ口を子どもにぶつけることで、子どもの一生に傷を付ける事を解っていないと思います。 子育ての影響は大きいです。
事件の犯罪者を見るたびに、私は「酷い!」でなく「辛い幼児体験、環境だったんだね~」と慰めたくなります。
「罪を憎んで人を憎まず」
どんな人だって、産まれた時はみんな可愛い赤ちゃんだったのですもの。