小学2年生の絵日記帳
雨宮睦美
大昔の絵日記が本棚から出てきました。小学2年生。50年前なんですけど・・・遊びのルールやそこに来ていたメンバーをいちいち几帳面に説明していたりして、苦笑しながら読みました。そして絵がなんとも豪快。私はこんな子供だったのか。
初めて演じた役は「岩」でした
ある夏の日、お友達の誕生会に招かれていったら、そこで「劇」をやることになったらしいんですね。私はなぜか「岩の精」の役。それは覚えていたものの、劇のタイトルが『小さな真珠』だったことや、主な登場人物のことは、この絵を見るまで記憶の彼方に忘れていました。
岩だからセリフはなし。動きもなし。多分、7歳なりに岩に擬態しようとして頭を抱えてじっとしていたのでしょう。絵を見る限り、他の子たちの服装がワンピースっぽい(し、ポーズもバレリーナ風な)のに私だけ体操服みたいな格好をしています。誕生会なのにどうしたんだろう。ヒロインが真珠で、それをさらおうとする悪魔がいて、水の精がいて、ナレーターがいて、門番はカニ。シュールだな。自分たちで創作して演出したのでしょうか。お誕生日の子の役が真珠じゃなくて水の精だったことにも、ちょっと驚きました。
主役じゃないから面白い
大人が思うより、子供は子供なりに、誰が主人公向きか、とかお姫様が似合うか、ということを本能的にわかっているんだと思います。一時期話題になった「クラス全員白雪姫」みたいなことをしても意味なくて、人生は不公平なもの。その上でどう行動するか、模索するのが面白いんだろうな。敢えて悪役に挑戦するのも楽しそうだし。
今もしまた「岩」の役をもらったら、私はやっぱり頭を抱えてじっとしている気がします。成長してない!