スキー場でアナウンス講師③
長谷川文
このお仕事と巡り合ったきっかけ
スキー場でアナウンス講師のお仕事は一般に募集しているものではありません。私がこのお仕事と出会ったきっかけは大学時代の恩師との縁です。
大学時代は放送研究会に所属していました。部員数50名以上の部活で3年生の時には部の代表もしていました。その頃、ビクターエンタテインメントにみみずく村という大学の放送研究会やアナウンス研究会をまとめている組織がありました。代表の私は度々原宿のビクターへ訪問し、他大学の学生と交流をしたり、アナウンスイベントの企画会議に参加したりしていました。みみずく村の代表には大変お世話になったものの、大学卒業後はほとんどお会いする機会がありませんでした。
そんな中、連絡をさせていただいたのは、私がアナウンサーや司会者として独立したいと思ったときです。マスコミ業界に知り合いがおらず、何をしていいのか不安になった時に、代表に業界の厳しさや現実などを教えていただこうと連絡をしてみました。とにかく、不安でなにがわからないのかもわからない。マスコミ業界の専門家に会って話をきいたら進めるかもしれないという軽いような重いような気持ちでした。
講師をやってみませんか?
代表にお会いした時は、ビクターエンタテインメントは退職されており、MBA(Mimizuku Broadcasting association)という団体を立ち上げ、業務を独立させていらっしゃいました。
そこで、色々相談するうちに「大学生にアナウンスを教えてみませんか」とお話をいただきました。まさかの展開にびっくり!
私にできるだろうかと不安になりました。ただ、私はテーマパーク勤務時代は研修チームにいたこともあり、社員やアルバイト研修の経験はありました。大学時代も後輩にアナウンス指導をしていました。これだけの経験ではまだ不安でしたが、えいっと踏み出してみることにしました。講師デビュー前はベテラン講師について勉強し、ネットや過去の資料をひっぱりだして猛勉強。
先生と呼ばれるのは少しくすぐったい気持ちでしたが、事前に準備をしておけばそれが自信になりできるものだと、この経験も今後のアナウンス生活の糧になっています。
フリーアナウンサーのお仕事は突然のご縁であることも実感した経験でした。