応援歌でお別れ



2023.05.17
内野順子


こんにちは!福岡の葬儀司会者&終活カウンセラーの内野順子です。

プロ野球が開幕してひと月。毎日熱戦が繰り広げられています。もちろん私も、我が福岡ソフトバンクホークスの試合結果に日々一喜一憂の毎日。

思い出すのは、2年ほど前のご葬儀。

急逝された80代の故人様はお若い頃から大のタイガースファン。 甲子園はもちろん、一家総出で全国の球場に出かけ、声を限りに応援されていました。そのご縁で全国各地にお仲間がおられたそうです。

お棺に飾られていたトラッキーは、胸のボタンを押すと「六甲おろし(歌入り)」が流れる仕組み。 ご葬儀の前に、奥様とお嬢様から葬儀の最後にこの歌を流したい、とのご希望が。 ボタンを押す大役は高校生のお孫さんが担うことに。 急遽ナレーションを若干書き直し、お孫さんとタイミングを打ち合わせました。

そしていざその時。

「お旅立ちに、あなたが何度も歌われたこの歌で、お見送り致します。それではお孫さん、お願い致します」

お孫さんスイッチオン。 しめやかな雰囲気の中、おなじみのイントロに続き、勇ましいあの歌が流れてきます。

♫六甲おろーしにーさっそうと〜蒼天かけるーにちーりんの〜… はーんしーんタイガース! フレーフレッフレッフレー…

奥様もお嬢様も参列者もみな、泣き笑いされながら聞き入り、小さく口ずさんでいらっしゃいました。

ご出棺の時、お孫さんは、「いやー、なんか緊張しましたー」と笑っておられました。 奥様からは、「本当に良くしてくれてありがとう」と言葉をかけていただきました。

それぞれの人に、それぞれの想い出があり、叶えたい思いもあります。 葬儀という儀式の中で、できる限りそれをお手伝いしてあげるのが私の務めだと思っています。

 

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内野順子

大学在学中にアナウンスサークルに所属しブライダル・イベントの司会を始める。 以来、約8,000件の披露宴、約1,000件のイベントで司会を務める。 40代から葬儀司会に携わり、現在年間250件以上の葬儀司会に加えイベントも務めるマルチ司会者として活動中。 葬儀では、温かな司会をモットーとし,終活カウンセラーとしても活動、司法書士や行政書士などとコラボし、セミナーを定期的に開催。 2022年4月、葬儀で垣間見る家族や友人らとの心温まるエピソードを綴った著書「また、いつか。葬儀司会者が見た人生・愛・終活」を全国出版。 福岡県太宰府市在住。家族は28歳の長男。


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