紫陽花の咲く中で
内野順子
こんにちは!福岡の葬儀司会者&終活カウンセラーの内野順子です。
まだ60代の若さで亡くなられたご主人様の葬儀は、福岡市の郊外、山あいのお寺で行われました。
空に向かって真っ直ぐに伸びる杉木立。 雨を含んでいよいよ色鮮やかな山あじさい。 読経の間を縫うように、蛙の鳴き声が響きます。
ここで生まれ、ここで育ち、そしてここで人生を終えた故人様。 通夜も葬儀も、集落の皆さんがたくさん来られ、受付からお別れ膳のお世話から何でもやって下さいます。 通夜ぶるまいも、女衆がこしらえた、たくさんのおにぎりやお惣菜が届いていました。
そして皆さんが心から、故人様の若すぎる旅立ちを悼んでおられました。 もちろん、付き合いが濃いだけに、いろいろ面倒なこともあるでしょう。ですが、子どもの頃からあちこちに移り住んできた私からすると、この地域の助け合いの心が少しうらやましくもあります。
そもそも、嫌な言葉ではありますが昔、いわゆる「村八分」という状態に置かれていたお家でも、残りの二分、つまり「火事」と「お葬式」の時は地域をあげてお手伝いしたといいます。
ご葬儀はそれほど大切な儀式なんですよね。