誕生石の憂鬱
雨宮睦美
上半期でネタ切れ?
誕生石。誰がいつ定めたのか知らないけど、絶対4月から決めていったに違いないと私は思っています。
だって、4月→ダイヤモンド 5月→エメラルド 6月→パール(真珠) 7月→ルビー 8月→ペリドット 9月→サファイア 10月→オパール 11月→トパーズ 12月→ターコイズ(トルコ石)1月→ガーネット(ザクロ石)2月→アメジスト 3月→アクアマリン(最近追加されたりして、各月とも複数種ある)ですよ。
後半に行くにしたがってネタ切れしてきた感ありありではないですか。上半期は好調だったのに下半期今一つ。会社の業績みたいだな。
こういう分類は、キャラクターや特徴が違っても、等価であることが重要です。もちろん価格や市場価値がすべてではありませんが、このラインナップはあからさまに不公平じゃないですか。ダイヤモンドの存在を知らない人はいないのに対して、ペリドットやアクアマリンなんて、宝石やファッション関係者でないと、聞いたこともないよ、という人も多いはず(当該月生まれの人を除く)。貴石と半貴石を混ぜちゃうのもどうかなと思います。
1月の誕生石はザクロ石
そんな風に思うのも自分が1月生まれだからで、子供の頃からなんかガーネットってパッとしないよなあと思ってきました。ザクロ石っていう名前もね。ザクロは日陰の果物でなんとなく陰気だし、暗い赤色がどこかおどろおどろしい。
下半期誕生石の利点といえば、値段が安いから手が届きやすい、ってことぐらいかしら。かつてプラハに旅行した時、ガーネットの産地として有名と言われて、記念にペンダントを購入しました。デザインは悪くないし、誕生石だし、って思うんだけど、でもなんか高揚感が得られなくて、ほとんどつけずじまいです。
調べてみると、誕生石の起源は約3500年前だという説があるようですが、広まったのは18世紀のユダヤの商人がきっかけらしい。
日本では、1958年に全国宝石卸商協同組合が誕生石を制定し、欧米のラインナップに珊瑚(3月)と翡翠(5月)を追加したのだそうです。割と最近のことなんですね。ところで珊瑚と翡翠はどこへ行ったの?
参照