もしもし私リカちゃん



2023.04.03
雨宮睦美


睦月生まれの「睦美」

 
子供の頃自分の名前が好きになれませんでした。漢字が難しくて小学校では習わない、ってこともあったし(いまだによく間違った字で郵便物が届くことがあります。陸美とか畦美とか。さすがに蛙はまだない)、睦月生まれだから、っていうのも安易な気がしていやだった。
 
あと、「む」で始まるところもなんか釈然としませんでした。音としてスカッとしない感じがしませんか。
 

昭和のあこがれ「久美子」

 
同級生の子達のように、普通に「子」がつく名前がいいなあと憧れました。特に「久美子」とか「美絵子」なんて素敵だなあと思ってたなあ。思春期の頃、友達から下の名前で呼ばれる人がちょっとうらやましかったんですよね。私はずっと「あめ」とか「あめや」だったから。
 
 

もしかしたら「梨花」だった

 
ある時名前の由来を尋ねたら、母(名は裕子)に、「私はとにかく子のつく名前がいやだったのよ」と言われて、当初の候補が「梨花」だったと知りました。ただ、母も梨花にそれほど強い思い入れがあったわけではなく、結局は祖母が「睦美」と命名してくれたそうです。なんと!そのままリカちゃんにしてくれて、全然構わなかったのに!
 
ところで梨の花って一見すると桜に似ているそうです。あらーきれいじゃないの。
(でも香りはよくないらしい。生臭いと書いてあった)
きっと、リカと呼ばれ続けて育っていたら、まったく今とは異なる人格、性格になっていたと思います。今よりシャープで女らしかったはずだと!!
 
ただね、長いお付き合いのバイトちゃん(弊社でもう十数年働いてくれている)、女子力のかたまり、美意識高過ぎの方なんですが、実は私と同じ名前なんです。むつみ。名前を言い訳にできないではないですか。
 

雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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