バカップルの罪
雨宮睦美
コロナ禍で長らく見かけることもなかった「電車内のバカップル」が、日常の暮らしに戻ってきました。
ここでいう「バカップル」の定義とは、「人目をはばからずに度を超えてイチャイチャしてるカップル」のことです。周りなんか見えない、ふたりだけの世界だもんねー。好きなんだから仕方ないもんねー。というのも迷惑ですが、ふふふ、ほら皆羨ましそうにしてるよ、見せつけちゃおうねー、っていうほうが悪質です。映画のワンシーンから抜け出てきたような美男美女、というなら絵になるのかもしれませんが、私が長年にわたって観察してきた経験から言うと、なぜか、こういう人たちは双方ともおしなべてブチャイク(不細工)です。
年齢は高校生くらいから40-50代まで結構幅広いのですが、皆高い確率でブチャイクです。
そして、そんなバカップルが髪の毛にチューチューしたり、お互いに腰に手をまわしてくねくねしたり、相手の腿やお尻を撫でまわしたりするんですよ。もうこれ、関係ないわれらにとっては、セクハラだし暴力。
羨ましいなどと1ミリも思わない、ただただ気持ち悪いからやめてくれー。
今日地下鉄で久しぶりにそんな方々の近くに乗り合わせて、忘れていた不快感を思い出してしまいました。ドアのガラスに映った自分の顔が怒りで怖くなっていたのには少し反省です。湿度も温度も高くてただでさえ不快指数が上がるこれからの季節、バカップルの皆さまにはどうか自重していただけますよう、お願い申し上げます。