誕生石の憂鬱



2023.03.02
雨宮睦美


上半期でネタ切れ?

誕生石。誰がいつ定めたのか知らないけど、絶対4月から決めていったに違いないと私は思っています。

だって、4月→ダイヤモンド 5月→エメラルド 6月→パール(真珠) 7月→ルビー 8月→ペリドット 9月→サファイア 10月→オパール 11月→トパーズ 12月→ターコイズ(トルコ石)1月→ガーネット(ザクロ石)2月→アメジスト 3月→アクアマリン(最近追加されたりして、各月とも複数種ある)ですよ。

後半に行くにしたがってネタ切れしてきた感ありありではないですか。上半期は好調だったのに下半期今一つ。会社の業績みたいだな。

こういう分類は、キャラクターや特徴が違っても、等価であることが重要です。もちろん価格や市場価値がすべてではありませんが、このラインナップはあからさまに不公平じゃないですか。ダイヤモンドの存在を知らない人はいないのに対して、ペリドットやアクアマリンなんて、宝石やファッション関係者でないと、聞いたこともないよ、という人も多いはず(当該月生まれの人を除く)。貴石と半貴石を混ぜちゃうのもどうかなと思います。

1月の誕生石はザクロ石

そんな風に思うのも自分が1月生まれだからで、子供の頃からなんかガーネットってパッとしないよなあと思ってきました。ザクロ石っていう名前もね。ザクロは日陰の果物でなんとなく陰気だし、暗い赤色がどこかおどろおどろしい。

下半期誕生石の利点といえば、値段が安いから手が届きやすい、ってことぐらいかしら。かつてプラハに旅行した時、ガーネットの産地として有名と言われて、記念にペンダントを購入しました。デザインは悪くないし、誕生石だし、って思うんだけど、でもなんか高揚感が得られなくて、ほとんどつけずじまいです。

調べてみると、誕生石の起源は約3500年前だという説があるようですが、広まったのは18世紀のユダヤの商人がきっかけらしい。

日本では、1958年に全国宝石卸商協同組合が誕生石を制定し、欧米のラインナップに珊瑚(3月)と翡翠(5月)を追加したのだそうです。割と最近のことなんですね。ところで珊瑚と翡翠はどこへ行ったの?

参照

https://bizoux.jp/pages/birthstone_meaning_history?gclid=CjwKCAiAjPyfBhBMEiwAB2CCIhYUoUrJHV9ITqz06rG9lj83eMIGvVTqhuF_hTOvPHgzj7XfhhiFKRoCqJIQAvD_BwE

https://www.facebook.com/mutsumi.amemiya


雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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