ダンスはうまく踊れない
雨宮睦美
苦手なものはたくさんあるけど、例えばダンスです。踊る自分を想像するだけでトホホホホ、敗北感に満ち溢れます。
思い返せばまず小中学生の頃のピンク・レディー。休み時間や放課後に、女子は必ず踊るものでした。振り付けを完コピしたクラスメートに、「あれ踊ろうよ」と誘われても、詞も曲も覚えているのに、振りが、振りが…
高校の文化祭では、「後夜祭」というイベントがあって、講堂でクラス対抗のダンスミュージカル。私は基本「その他大勢」なので大したタスクはないのですが、群舞でもそれなりの段取りはあります。優勝を狙うため、練習参加は必須だし、皆の足を引っ張ってはいけないので、体育とダンスの得意な子から厳しいダメ出しを受けつつ、踊る踊る…
そして社会人になる頃にはディスコブームですよ。同期で集まるのはなぜかいつもディスコ。たまには付き合わないと、という一心でわざわざ時間を割いてお金を使って、苦手な踊りのために人混みの中へ…
そんな私が30代も後半になって、スポーツクラブのバレエクラスを受けることになります。目的は踊ることではなく、体の調整。姿勢の矯正とかストレッチがしたかったのです。バーを使ってみっちりトレーニングして、最後バーを片付けてさあ踊りましょう、の段階になると「帰ります!もういいです!」と逃げ腰になる私は「こらー!むっちゃんも踊りなさい!」と先生に捕まり、なんのコントなのこれは!というドタバタ展開。何年か続けたけど、さっぱり踊れるようになりませんでした。
さて私なりに自分のこの状態を分析してみました。ダンスが苦手な要素にも種類というか段階があるなと思ったのです。
1.振りが全く覚えられない
文章なら読んですぐ暗記できるし、メロディーだって一度聴けばすぐピアノや鼻歌で再現できるのになぜ。
2.体が思うように動かない
1をクリアできたとして、手足がいうことを聞きません。あれ、なんかいつも皆の動きと違うことをしている。
3.踊りたいというパッションがない
仮に(まずないが)1も2も達成できたとして、踊っていて楽しいと思えないし、こういう感じにしたい、という
イメージもない。
ああ、つまりこれって、俗にいう「心技体」のすべてが×ってことですね。
そういえばオケの曲でも舞曲は苦手だなあ。ワルツとかポルカとかポロネーズ。。。