一般人も歯が命



2023.03.09
雨宮睦美


一生自分の歯で行こうとか、歯が悪くなると脳に影響するとか、欧米では初対面で歯を見られるとか、まあいろいろ、歯に関するプレッシャーがすごい。
「芸能人は歯が命」というCMが一世を風靡したのは、もう28年も前のことらしいですが、今や芸能人でなくても、歯と歯茎の健康は、多くの日本人の関心領域になりました。私も歯にはさんざん投資してきましたよ。
 

親不知

頭のハチは張っているのに、アゴは細くて歯がうまく入りきらない骨格。4本の親不知たちはみごとに皆横向きに生えてきて、隣の歯を圧迫し始めました。思いきって全部抜いてしまえ。
上の2本は平気でしたが、下の2本(2週に分けて抜きました)はちょっとした手術。重力に逆らって抜くので部分麻酔してトンカチでカンカン、カンカン、まるで工事です。
 
抜歯の翌日は頬が腫れて青紫、一部黄色い内出血状態で、殴られたんだね、っていう様相を呈していました。違うの違うのDVじゃないの。
 

歯列矯正

30代半ばだったかと思います。近所の歯医者で
健診か、クリーニングを受けたとき、「矯正するなら、年齢的に今が最後のチャンス」と勧められました。院長は当時推定40代後半?だけど、茶髪で素足にグッチのローファーをはいてるいかにも!な歯科医だったので、ちょっと躊躇したのですが、提携先の矯正歯科を紹介してもらって、長くそこに通うようになります。
私の歯並びはひどいというほどではないものの、上下の噛み合わせが逆になっているところが1ヶ所あって、上の歯が下の歯より奥に引っ込んでいたんですね。そこだけ治したかったけど、そういうわけにはいきません、と言われ、あの金属のいわゆる矯正用ブリッジを装着することになりました。
 
2年くらいかかったでしょうか。食べ物は挟まるし、金具が外れて口の内側に突き刺さったりするし(そういう時のためにワックスをもらってあってそれで応急処置)、カレーなど着色しやすい食べ物は我慢我慢。晴れてブリッジを取り外したときは嬉しかったですが、その後も寝る時はずーっとマウスピースで面倒でした。
でも、歯は動くんですよね。矯正終了して10数年経って、マウスピースも合わないから使わなくなって、少しずつ元に戻ってやろうとする彼らの執念を感じます。
 

金属除去

これは子供時代の虫歯治療で被せられた銀歯、大人になって入れた金歯などを取り除くものです。口内に金属があると、それが溶け出して体内に蓄積してよくない、という説があります(笑い飛ばす歯医者もいる)。全て取り除いてセラミックにし直す作業でした。真偽のほどは定かでないけど、何かの拍子に金歯がキラッと光ったりしなくなったのはよかったです。
 
他に、ホワイトニング専門の美容歯科に通ったこともあります。これは、まあ確かに少し白くはなるけど、家でのメンテもあるし、延々通い続けなければいけなくて、キリがないなと途中で放棄。
 
だけど何より肝心な定期的チェックとクリーニングに、もう2年以上行ってないのです。コロナ禍の中を出掛けていって大口開けるのが心配で。そろそろ予約してみなきゃ。虫歯ありませんように。
 
 

雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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