散骨について



2023.07.08
内野順子


こんばんは!福岡の葬儀司会者&終活カウンセラーの内野順子です。

近年では、墓じまいをなさる方も増えて来ました。お墓のお世話を、若い人たちにさせるのは大変、と思われる方や、実際問題、子どもたちが遠方に住んでいるため、お墓になかなか来れないから、という理由も多いです。

最近では、散骨される方も増えていますね。 この散骨についてお話しします。

散骨と一言に言っても、いろいろな種類があります。 ヘリコプターや飛行機から海に向かって散骨を行う「空中散骨」や粉骨したものをカプセルに詰め込んで、それをロケットで打ち上げる「宇宙散骨」。この2つはロマンがありますが、費用もかなりかかります。

ポピュラーなのは「海洋散骨」ではないでしょうか。 船をチャーターして沖合から数キロ離れた場所で行います。散骨場所に着いたら、船の上から海面に向けて遺骨を撒きます。金額的には、20万〜30万くらい。複数のご遺族が船に乗り合わせる「合同散骨」だと、費用を抑えられます。ただ、乗船できる人数がかなり限られてきますが。

散骨で気をつけておきたいことは、まず親族の同意をちゃんともらっておくこと。ご高齢の方々は、やはりお墓参りをしたい、という方も多いです。事前にきちんとお話しして、理解をいただくことが大切です。

次に、全てのご遺骨を散骨してしまうと、ご命日など節目の日に、偲ぶ拠点がなくなってしまうので、寂しく感じる方もいるようです。場合によっては、一部のご遺骨を残しておいてご自宅で手元供養するとか、ペンダントなどに加工してもらう、などもいいでしょうね。

そして、ご親族以外の方に、どこで散骨したなど、あまり詳しく話さないことです。まだまだ、散骨に対する意識は人それぞれ。あらぬ風評被害などを起こす可能性がないとはいえません。

以上のことをクリアすれば、美しい海に、大切な人の魂が眠っている、というのはいいことだと思います。ご命日には出港した港に来て、愛する人を偲ぶのもいいですね。


内野順子

大学在学中にアナウンスサークルに所属しブライダル・イベントの司会を始める。 以来、約8,000件の披露宴、約1,000件のイベントで司会を務める。 40代から葬儀司会に携わり、現在年間250件以上の葬儀司会に加えイベントも務めるマルチ司会者として活動中。 葬儀では、温かな司会をモットーとし,終活カウンセラーとしても活動、司法書士や行政書士などとコラボし、セミナーを定期的に開催。 2022年4月、葬儀で垣間見る家族や友人らとの心温まるエピソードを綴った著書「また、いつか。葬儀司会者が見た人生・愛・終活」を全国出版。 福岡県太宰府市在住。家族は28歳の長男。


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