捨てどきがわからない



2023.05.03
雨宮睦美


タオルとか靴下、Tシャツや下着類。こうしたものは、皆さんどのくらいの期間で処分されているのでしょうか。

小さな頃から「物を大切にしなさい」という教育が刷り込まれていて、いや、大切に使っているのかと言うと甚だ疑問ですが、簡単に捨ててはいけないのである、という意識だけはとても強いのです。

破けたり穴が開いたりしたら(昔の人はそれでもきちんと繕って使い続けたんだろうなと思いつつ)、さすがに捨てちゃいますが、大人ですから、そう頻繁に破けたり穴が開くようなことはありません。使って、洗って、しまって、使って、洗って、しまって、使って、洗って、しまって、繰り返しているうちにもうなんていうか、そのサイクルは自動化していきます。時々ふっと我に返ると、うわ、なんだこれ、こんな色してたっけ、とか、毛玉だらけじゃないかとか、なんかよれよれで生地が薄いような気がする、とか、タオルなんかもう、素材はなんですか、これ?っていうくらい硬くなっていたりすることに気がつくんですけど、そこからが問題です。

まだ死んでるわけじゃないし、って思うと、捨てることにためらいが。

でも、そういうものを平気で身に着けているのってどうなのよ、ともう一人の自分がささやきます。レディたるもの、見えないところこそきちんとすべきじゃないの?

これらには食べ物と違って賞味期限もついてないから、下手すると10年、20年、それ以上?の大ベテランもいます。これは普通のことなのか、異常なのか。ちょっとさすがにこれではいけない、と思って、この連休はとりあえずソックスの大処分に着手しました。ゴムも伸び切ってすぐ脱げるやつ、相方が行方不明になってるやつ、なんかもうクタクタになってるやつ。「今までありがとう。さようなら!」ってぞんざいに別れを言って、まとめて袋に入れてゴミ箱へポン。そして通販とスーパーで、新しいものたちをまとめ買い。2足いくら、3足いくら、5足いくら、わああ、靴下ってこんなに安いんだね!でも安くても新しいって気持ちがよいのね。

なんだかとても爽やかなすがすがしい気持ちになれたので、次はタオルかTシャツかな、と思っているところです。

皆さまよい連休をお過ごしください。

https://www.facebook.com/mutsumi.amemiya/

 


雨宮睦美

マーケティングプランナー、モデレーター(インタビュアー)。 東京都出身。 1988年青山学院大学文学部卒業後、博報堂に入社しました。 国際業務局(4年間)、マーケティング局(8年間)の勤務を経て2000年に退職。 2001年に有限会社オルテンシアを設立し、前職の流れでマーケティング業務を請け負ってきました。食品、飲料、化粧品、自動車、通信機器等、様々なジャンルの企業のお仕事に携わっています。中でもインタビュー調査を得意とし、企業トップや大学教授、ジャーナリストや編集者等の有識者取材を始め、一般消費者へのグループインタビューやデプスインタビューなどで、これまでに話を聞いた人の数は、のべ数千人を超えます。


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