2021年を振り返って part6



2021.12.30
樋口智美


一年で、本当にものすごいスピードで認知の進んだ叔母。

ついにグループホームへ入所した。

通常、目の回るように忙しい12月ではあるが、

もうプライオリティは叔母がストレスなしにグループホームへ引っ越すこと。それのみ。

 

毎朝お線香をあげてる仏壇も、運んだわ。ワタシ。

 

入所当日。

 

『こんなところに置き去りにして去っていくのね。』

 

そう叔母に言われたときは、どこかスィッチ押されたら、

涙が止まらなくなりそうだった。

ホントにこれでよかったのかなぁ。と何度も車の中で考えた。

 

ちゃんと眠れてるかな。ご飯食べれたかな。

トイレの場所、間違えずに行けた?

 

色んなこと心配しながら、翌日面会へ。

 

大丈夫だったかなぁ?

と顔を見せに行くと、叔母は一言。

 

『あたし、ずっとここにいていいのかしら…』

 

ズッコケたぜ。マジで。

 

何はともあれ、気に入ってくれたようでひと安心。

 

コロナで短時間しか面会できないのは寂しい限りだけど、戦争を潜り抜けてたくさん苦労してきたんだもん。人生の終盤、穏やかに過ごしてほしいと切に願う年の瀬なのでした。

 

やれやれ。

 

 

 

 

 


樋口智美

短大卒業後、11年間の銀行生活のあと、ふとした思い付きでフランスへ花留学。 パリ1区の花屋 『vertumne』にて、2年半にわたり、勤務。 シャンゼリゼ通りのLouis Vuitton 本店やMAUBOUSSINやChaumetなどのジュエリーショップの装花、Longchamp競馬場での凱旋門賞をはじめとした、各種パーティー会場の装飾などを行う。 帰国後は東京で外資系ホテル、フローリスト。帰福後独立。アトリエ一凛を立ち上げる。 2012年活躍の場が広がり株式会社ヴェルチュムを設立。 福岡市内花屋のウェディング装花コンサルティングのほか、ウェディング会場新規立ち上げ時の装花デザイン業務を行っている。


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