お布施の相場は?



2023.03.02
内野順子


こんにちは!福岡の葬儀司会者&終活カウンセラーの内野順子です。

「お布施はいくら包んだらいいんでしょう?」 とご遺族に聞かれることは多いです。そう、これはご遺族にとっては悩みの1つ。 土地柄やお寺の格式、僧侶の位階によっても異なりますし、法名や戒名に院号が付くと、さらに跳ね上がることもあるので、私たちスタッフも明解に答えることはあまりありません。下手に答えてしまうとトラブルの元。 私が知っている限りでは、安価で20万円から、上は最低100万円というお寺も。大変曖昧な世界。

そもそも布施というのは、サンスクリット語の「ダーナ」の意訳といわれ、「与える」という意味。本来僧侶は戒律で自分で何かを生産することが禁じられていたので、生活の全てを人々からの「布施」で賄っていたんですね。これは「財施」と呼ばれます。 それに対して僧侶が仏法を施すので「法施」といい、これも布施の1つ。現代でも東アジアの僧侶の多くは托鉢に行き、布施による生活をしています。つまりお布施は「葬儀の対価」ではなく、檀家からの「財施」なのです。

お布施については、ストレートにお寺にお聞きするのが一番いいと思います。最近は料金表を作っておられるお寺もありますし、びっくりするところではPayPayのQRコードを持って来られるお寺も。 そしてそのお布施がどこまで含んでいるのか(葬儀のみなのか、初七日や御車代も含むのか)なども、聞きにくいでしょうがハッキリ聞くことをおすすめします。 お寺さんも心得ておられますから、答えてくださると思いますよ。

 

心温まるご葬儀のエピソードや、人に聞けない葬儀や法事の基礎知識などをまとめた私の著書「また、いつか。葬儀司会者が見た人生・愛・終活」(花乱社)。好評発売中です。Amazonなどネット書店でもお求めになれます。

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内野順子

大学在学中にアナウンスサークルに所属しブライダル・イベントの司会を始める。 以来、約8,000件の披露宴、約1,000件のイベントで司会を務める。 40代から葬儀司会に携わり、現在年間250件以上の葬儀司会に加えイベントも務めるマルチ司会者として活動中。 葬儀では、温かな司会をモットーとし,終活カウンセラーとしても活動、司法書士や行政書士などとコラボし、セミナーを定期的に開催。 2022年4月、葬儀で垣間見る家族や友人らとの心温まるエピソードを綴った著書「また、いつか。葬儀司会者が見た人生・愛・終活」を全国出版。 福岡県太宰府市在住。家族は28歳の長男。


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